2009年11月25日水曜日

「湖のメルヘン~Rio」公開ゲネプロ見学・その後

湖のメルヘンについてその他思ったことをちょっとだけ。ネタバレ込みです。まだほんの数ステージしか観てないので見落としや誤解があったらごめんなさい。少なくとも初見に近い状態の私にはそう見えた、ということでご容赦を。これから何度も観るので気づいたら適宜修正を入れます。
  • リオが最初に人間の姿でアランの前に現れるシーンの演出にやりすぎ感。文章やアニメならなんの問題もないと思うけど。何度も観たら慣れるものでしょうか。

    • 追記:慣れました。やり過ぎ感は「演出に」であって「演技に」ではなかったので、わかってしまえば微笑ましく観られます。

  • 雑技団の輪縄の演技中の衣装はもっとシャープなやつがいいです。オープニングシーンの作業着のイメージ(こっちは似合ってます)や見せる雑技のすごさとの落差が大きくて、観ていてなんとも居心地が悪いです。せっかくいけてる若者が勢ぞろいしているのでかっこいい路線でお願いしたいです。
  • マネージャーさんが名前もなくて脇役過ぎます。序盤でアランの才能を認めていたり過去の痛手を気遣ったりしているそぶりは見せていたと思うのですが、そこまででおわってしまいます。もっと二人の友情を強調してくれないものかと。アラン×リオのラブストーリーのほうがぼやけてしまいますかね。

    • 追記:演技の難しそうな役どころでストーリーにも絡むし、ダンスや衣装替えも多めで実はおいしい役なのかもと思い始めています。

  • 上と関連して、アランとリオも成就せずに終わってしまう悲恋で、リオの運命が悲しいわりにその代償で得るエンディングのハッピー度が今ひとつ。超ハッピーエンドな海メル(結婚式。ブーケトスで幕)のイメージを引きずっちゃ行けないとは思いますが。せめて、リオもどこかで幸せに暮らせることになったと明かしてほしい。例えばリオが妖精になって樫の木に宿る舞台効果をちょっと入れるとか。入ってないわけがないような気もしてきたので次はこの辺もじっくり観てきますね。

    • 追記:やっぱりそんな効果はなくて、リオは身を削ってホテル・スワンの完成を信じて満足して去っていったということのようです。それともラスト・シーンでいったん溶暗した後のシーンがなにかを象徴しているんでしょうか。

念のため、これで観る気がそがれたとかいうわけではないです。上演が続く限り見続けますので日ごとよい芝居になっていくのを期待しています。

2009年11月24日火曜日

「湖のメルヘン~Rio」公開ゲネプロ見学・その2

サンリオピューロランドのエンターテイメントホールで2009年11月21日に初日を迎えた舞台「湖のメルヘン~Rio」の公開ゲネプロ(11月20日)の見学記第2弾です。

エンターテイメントホールの演目の見どころはなんと言っても役者さんの生の演技と歌、ダンス、そしてアクロバットです。

舞台は湖畔のリゾートホテル建設現場。建設現場なので足場が組んであります。なんとなく昔観に行ったTAP DOGSを思い出しました。この高低差は当然雑技団の皆さんがなんやかややるのにも生かされてます。音楽は今回もクラシックをたくさん使っているらしく、前説では「モーツァルトの音楽に乗せて…」と紹介されるんですが、曲名まで知ってたのはアイネクライネナハトムジークくらい。海メルのとき知っている曲が多かったのはたまたま私の狭い守備範囲にヒットしていただけかな。

台詞のある登場人物は3人。このうちリオがほかの二人(アランとマネージャー)より一回り重みのある役回りのようです。海のメルヘンで3人(ランディ、エリザベス、マリー)全員がそれぞれに気がかりな思いを抱えていて、誰にでも感情移入できるお話になっていたのと対照的です。海のメルヘンの原作にあった「潮風の少女マリー」というサブタイトルがピューロ版のタイトルにはなかった(「愛はよみがえる」というサブタイトルでした)のに対して、湖のメルヘンでは原作にない「Rio」というサブタイトルが加わっているのもその辺の事情を反映しているんでしょうか。そのぶんリオ役の二人は重責です。すでに両方のリオを観ることができましたが今のところ甲乙付けがたいです。

牧瀬里穂さんは女神役で出演しています。ポッキー四姉妹の次女のころの女の子然とした印象が強かったんですがすっかり落ち着いた美しい女神様でした。ゲネプロの後でステージに上がり司会の方との一問一答。「これまでさすがに女神役を演じたことはないので役作りに苦労しました」とか。結構面白い人みたいです。

ダンスで初見時に印象に残ったのはお祭りのシーンのカントリー調の踊り。アランとリオが手をつないでステップを踏むところが可愛いです。すぐ後のシーンにある白鳥のアクロバットの二人を除く全員が舞台に出てきて踊ります。オープニング直後とフィナーレにも大勢での踊りが観られます。

アクロバットは、先に挨拶に立った辻社長が、サンリオのミュージカルで重視している要素の一つに挙げていました(全部で15項目あるそうです。他は脚本、音楽、ダンスなどだったと思いますが把握しきれず)。必ずアクロバットが入っているよねとは思っていましたが明確にそういうチェックリストを作っているとは思いませんでした。というわけで今回も雑技団の演技をたっぷり楽しめます。「イケメン多め」の前情報通り、アクロバットに男性8人組の雑技団グループがいて、フリーランニングみたいなアクロバットや縄を使ったいろいろな技を見せてくれます。しかしあの縄は、手を離すと一本なのにどうして輪っかになって回るんでしょうか。不思議。もう一組の白鳥の演技はパレードでもちょっとだけ観られるやつです。ただし、あれよりすごい大技を見られます。

クライマックスはちょっと悲しい別れ、そしてハッピーエンドです。通常のカーテンコールはありましたが役者さんにマイクを向けての挨拶みたいなものはありませんでした。ゲネプロはゲネプロであって初日でも千秋楽でもないしということでしょうか。その辺の感覚というか慣習はよく知りません。何かの節目にでも役者さんのお話をじっくり聞けるイベントを催してほしいです。

稽古はすでに1年以上前から始まっていたそうで、これから半年間(?)の本番を通じてさらにいい舞台にしていくんだと思います。役者の方もスタッフの方もケガや病気などせずに頑張ってくださいね。公開ゲネプロは13時ちょっと過ぎに終わり、14時からのパレード「Believe in Christmas」の後、14時45分から今度は一般観覧OKのプレビュー上演がありました。チケットのチェックもなかったので、行けば誰でも観られたみたいです。リオ、アラン、マネージャーの3人の役者は交代していて一日ですべての出演者を観られました(この3人組は固定チームではなくて日ごとに組み替わるので組み合わせは八つあります)。雑技団は例によって補欠なしで頑張ってます。くれぐれもケガするなよー。

写真も後日、掲載します。

2009年11月22日日曜日

「湖のメルヘン~Rio」公開ゲネプロ見学・その1

サンリオピューロランドのエンターテイメントホールの新演目「湖のメルヘン~Rio」(2009年11月21日に初日を迎えてます)の公開ゲネプロが2009年11月20日にありました。SPL通信でブロガー招待(100組100名)の案内を頂き、応募したら見事当選しましたので、予告(?)通り観に行ってきました。シアターのキャパシティが大きいせいか、前回のプリマベーラSと違ってプレス発表も合同のにぎやかな会でした。

原作を読んでから観に行こうかなと思って図書館でさがしたところ行動範囲の図書館は蔵書していませんでした。なら買っちゃおうかなとも思ったんですが、ゲネプロの後にサイン本売るかもしれないので(海のメルヘンの公開ゲネプロではそれがあったんです)、面白かったらその場で買って原作者に直に「楽しかったです!」と感想を伝えることにしました。

よって予備知識は公式Webサイトの情報のみ。特設サイトにあるあらすじ、映像の出演で牧瀬里穂さん、主要な3人のキャストの顔ぶれ(各役ダブル・キャストで6人)、雑技団の顔ぶれ、そしてピューロランド公式ブログ「p+b」の11月15日づけエントリにある「サブリーやコブリンのようなキャラは出ない、そのかわりイケメンの中国メンバーが多め」といった程度です。公式サイトには雑技団の方の顔写真もすでに掲載されていました。確かに青年多し。あとはサブタイトル(ヒロインの名前でもあります)の「Rio」はサンリオのリオにかけてあるのか、湖は湖であって川じゃないしとか。牧瀬里穂のRihoはラテン語系の言語だと発音が「リオ」になりそうだけどたぶん関係ないよねとか。

ブロガー招待客の受付は10:30開始で、記者発表会+ゲネプロが11:40~13:00です。2007年12月の「海のメルヘン」(初演)の公開ゲネプロより早く、しかも30分くらい長く時間を取ってあります(「海のメルヘン」の公開ゲネプロは13:00スタートで14:00のパレード前には終わっていました)。入場券ではなくパスポート付き。なかなか太っ腹です。サイン本販売はなさそうで残念。「年パス買ってご飯は(これまで通り)中で食べて周りにも宣伝して応援します!」といってくるつもりだったんですが。

プレス発表も兼ねていて来賓もたくさんいました。映像で出演する牧瀬里穂さんも駆けつけました。メインは原作・エグゼクティブプロデューサーの辻社長の挨拶。舞台を作ることの大変さを語ってくれたほか余談もいろいろ。スヌーピー(peanuts)の作者のチャールズ・シュルツを訪ねた話、映画(「愛のファミリー」)を作ったら「オスカーって人」がなんかくれると連絡がよこしたけどぶっちしたら後日トロフィーが送られてきて(ドキュメンタリー賞を受賞していた)、福田赳夫総理(当時)に「それ大したものらしいから見せてよ」と言われて見せに行った話、ピューロランド締めて横浜に移転しちゃおうかと思ったけど踏みとどまった話(gkbr)などなど。時間たっぷり取ってあったから予定通りの長さだと思います。面白かったです。

制作スタッフ紹介のあと、いよいよゲネプロ(通し稽古)スタートです。つづく。