2011年8月4日木曜日

マイメロディの星と花の伝説(6)・女王様

妖精の女王様。名前は出てきません(恐れ多くも女王陛下ですから至極当然)。気品にあふれ、厳しく強い女王様です。
女王様!
珠玉のナンバー揃いの星と花の伝説、アーサーとフローラを見送った女王様が歌う「夢を届けて」もすてきな歌です。厳しい女王様が最後になって奥底に秘めていた優しい心でアーサーとフローラの未来を祝福して歌います…というふうに最初は思っていました。

三拍子の雄大なアリアです
が、歌詞をちゃんと聴くと、“大切な命”を捨てたルルの“小さな夢”が、アーサーとフローラのいる星の世界まで届くようにと願う、女王様の悲痛な祈りの歌だということがわかります。歌が「夢を届けて」からアーサーとフローラの「星の世界」に移ったとき、アーサーとフローラの方に気を取られると、そこで単純に「ああ、よかった」なんて思ってしまいますが、女王様とエルザおばさんは、実はそのときもまだ悲しそうな面持ちのままでいます。真のハッピーエンドはその後。

依然深い悲しみの中にある女王様とエルザおばさん
何度かフェアリーランドシアターに足を運んで、このシーンで(アーサーとフローラではなく)この二人の様子を観る余裕ができて初めて、「星の世界」の後のラストシーンの意味をきちんと理解できました。

このエンディングへの展開を踏まえて全体をさらによく観ると、序盤のルルのせりふや「いつか届く」の歌詞もこのラストシーンにつながる伏線になっていることがわかります。これらが心の中で一本につながって、「ああこれはルルのストーリーなんだ」と気づいたときには震えました。SomedayIIの主人公がニコルとマリアでありながらアレグロの成長を描くストーリーであったように。

まだ星と花の伝説の上演が始まって1カ月。これからも新しい発見があれば何か書いていきたいと思います。

2011年8月3日水曜日

マイメロディの星と花の伝説(5)・エルザ

エルザおばさんは女王様に永年仕える侍女、なのかな。ルルやマイメロディとも大の仲良し。なんの妖精かは不明です。星と花の伝説の楽曲はSomeday以上の粒ぞろいだと思います。生歌を聴けることはフェアリーランドシアターのかなり大きな楽しみなので、これは非常に嬉しい。しかも星と花の伝説は全員にソロがあります。

フラワーフェスティバール♪
アーサーがアクアの泉のしずくを採りに行くシーンの曲は、アーサーと女王様とエルザの掛け合い。実にかっこいいです。掟破りを頑として許さない女王様の様子を見かねたエルザおばさんが「二人は星の世界へ!」と叫ぶように歌うところが私的には一番しびれる聴きどころです。

そしてエルザのソロ。「ご覧ください」は、ストーリー上はちょっとしたアクセント的な位置づけなのですが、メロディラインがとても優しくて、一番気に入っている曲です。フローラとマイメロディが花の冠を編むのを見守りながら、女王に向かって歌います。はじめ、このシーンではフローラとマイメロディの様子に見入ってしまって、エルザの歌はうわの空で聴いていたんですが、録音を聴き返したら一発で好きになりました。

これは名曲です
いつか「星と花の伝説コンサート」みたいなスペシャルイベントがあったら、エルザ役を演じていない人にもぜひカバーしてみてほしい曲です。もし楽曲CDを出すならボーナストラックにこの曲のカバーバージョン全員分を入れてほしいくらい。

2011年8月2日火曜日

マイメロディの星と花の伝説(4)・ルル

物語の主人公はもちろんアーサーとフローラですが、話を引っ張っていくのは星の世界にあこがれる火の妖精ルルです。

フラワーフェスティバルの夜のシーンはルルのソロ。この「いつか届く」はロック調の明るい曲で、ステージを所狭しと動き回って踊ります。サビの部分は楽しくまねできる振りが付いていて、アーサーとフローラも途中から一緒にその振りで踊り出します。もちろん観ているこちらも踊ってOK。アーサーとエルザは客席の方まで来て踊ってくれます。ピューロランドのミュージカルショーならではの楽しみですよね。

明るいけどフラワーフェスティバルの夜のシーンです
ルルの命がけの助けでアーサーは檻を脱出します。そしてこのルルの献身的な行動が、後で厳格な女王様の心を大きく動かすことになります。

炎の紋章の威力で檻を破ります

星と花の伝説はSomeday II/Someday IIIに比べるとずいぶん写真を撮りやすい気がしますが、このシーンはたぶん最後までちゃんと撮れないんだろうと思います。

2011年8月1日月曜日

マイメロディの星と花の伝説(3)・アーサー

アーサーは永遠の命を持つ水の妖精。これまでずっと、気楽に楽しく生きてきた感じです。そのアーサーを変えるのがフローラとの出会い。フローラの素敵な登場シーン、ちょっとよそ見をして暗がりに視線を移すと、アーサーが「もうフローラしか見えない」といった風情で目を奪われているのを見られます。

でも恋に落ちただけのアーサーはまだどちらかといえばお気楽なまま。

バック・トゥ・ザ・f(ry
そのアーサーがフローラの運命を知って豹変します。余談ですが、あれはフローラにとってすごく残酷なシーンですよね。ルルに「そんなの絶対ダメだよ!」と言われて戸惑うフローラがもう…。邪悪な存在が出てこないこの物語で、アーサーが戦う相手は時間です。女王様の差し金によってメビウスの丘で足止めを食い、火の妖精ルルの助け(T_T)で森に帰ってきますが…

フローラは運命のままに
以下次号。